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ボルカノ株式会社 創立93周年 ご挨拶

ボルカノ株式会社 創立93周年 ご挨拶

2021.09.03

災禍が続いている本年、皆様が直面されている影響・被害・ご不便に対し、心よりお見舞い申し上げます。このような時節であることから、本年9月、ボルカノ株式会社創立93周年は静かに迎えることとなりました。例年、各事業所をオンラインでつないで開催していた周年行事は、時間・方法を大幅に縮小し、大部分の社員が自宅からオンライン出席する方法をとり、密集を避けました。また、日頃より、新型コロナウイルス感染拡大防止のための行動を会社、社員が一丸となってすすめてきています。創立93周年にあたり、続いている災禍の終息、一日も早い回復を祈念しつつ、謹んでここにご挨拶申し上げます。

ボルカノ株式会社は、令和3年9月3日、創立93周年を迎えました。お引立て、ご協力を賜っております皆様に厚く御礼申し上げます。
当社は昭和3年(1928年)に創業以来、「高効率」・「省エネルギー」・「低環境負荷」・「安全」の4つをキーワードとして、昭和/平成/令和にわたって舶陸用燃焼機器、環境保全機器を提供し、豊かで快適な循環型社会創造の一翼を担ってきた燃焼エンジニアリング・メーカです。昭和3年(1928年)、創業者 沖原辨治が国産初の低圧空気噴霧式重油バーナを開発し、直ちに特許を取得して、「ボルカノ低圧式バーナ」として販売を開始しました。

1928年開発/販売開始 ボルカノ低圧式バーナ

燃えさかる火山のイメージから命名された製品名が現在の社名「ボルカノ」の由来です。その後、同年に「大阪重油炉製作所」として当社が設立されました。石炭を燃料として使うことが多かった時代に、石油を燃料として使うことがいずれ増えてくるとの着目に基づく製品開発でした。その実施例として、昭和6年(1931年)に陸海軍工廠、造兵廠の鍛造炉を重油炉に改装したことが挙げられます。
その後、エネルギー資源の有効活用や温室効果ガス削減等の地球環境保全にいち早く取り組み、93年間にわたり蓄積した技術と信頼でお客様のご要望にお応えしてまいりました。例えば陸上分野においては、多岐にわたる要望にお応えするため、「自家発電ガスタービン排気再燃システム」、「水素燃料の利用・水素ガスの処理=H2ロケット水素エンジン・テスト装置、水素燃焼バーナ」、「超低NOx燃焼」、「各種産業/医療廃棄物処理」、「都市ごみ焼却溶融炉」、「下水汚泥焼却溶融炉」、「有機排ガス=VOC処理」、「石油・石炭のガス化」、「化学/医薬工場の廃液・廃ガス処理」、「塩酸回収」、「硫酸回収」等の燃焼、環境対策に必要な技術を提供してきました。

液中燃焼装置(写真奥)
廃熱回収付き有機廃液焼却処理装置(写真手前)

さて、昨今の大きな変化を受け、当社に求められる役割がますます大きくなってきたと感じます。まずは、カーボンニュートラルです。当社は長年にわたり、燃料の変遷に応じた技術の開発に取り組んできており、石炭から油へ、油からガスへ、また水素などの新燃料へ、といった変化に対し、製品を開発・供給してきた実績があります。

フルスケール燃焼テスト設備

また、バイオマス発電向け製品などに代表される、脱炭素につながる技術・製品にいちはやく取組み、貢献してきています。次に、物流の大部分を占める海上輸送における燃料転換の流れです。船舶においても、油からガスへ、そしてアンモニア・水素・バイオ由来といった代替燃料、二酸化炭素から燃料をつくりだすメタネーションによるメタン燃料、の利用拡大が見込まれています。これらの燃料を船内で安全に利用するための製品に注目をいただくようになってきました。例えば、LNG燃料導入に際し、LNGの主成分であるメタンはGHG(地球温暖化ガス)であり、大気排出規制の必要性が明確になってきました。これに伴い、弊社のガス燃焼ユニット(GCU)が緊急時の安全確保の手段として注目されるようになり、平成28年(2016年)の製品発売以来、お問合せが年々増加してきています。さらに、LNG燃料を環境にやさしく安全に活用するという本来の設計思想に加え、水素やアンモニアといった新燃料においても同様の使い方ができるのでは、との議論も進んでいます。

ガス燃焼ユニット「MECS-G」

これら社会の要請に対し、前述の「高効率」・「省エネルギー」・「低環境負荷」・「安全」という4つのキーワードで、当社がお応えする時代を迎えています。持続的成長可能な老舗ブランド企業=BOSC-VOLCANO、Brand-Oriented Sustainable Company VOLCANO を目指し、常に時代を呼吸する新たな挑戦者として、社会に貢献してまいります。これからもご愛顧のほどお願い申し上げます。


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